スイスチャード(ふだんそう)を自作水耕栽培容器(ペットボトル容器)をつかってそだててみました。
スイスチャードはカラフルな葉の軸が特長で、見た目もキレイです。
日本名ではフダンソウ(不断草)といい、名前の通り季節を選らばない、そだてやすい葉物やさいです。
スイスチャードは、ほうれん草の仲間で、味もわたしが食べた感じでは、ホウレンソウそのまんまでした。
2020年の春夏に、ベランダで水耕栽培してそだててみました。
その感想は、スイスチャードは、チマサンチュのように掻き採り収穫しながら長く栽培するには向いていないかもしれない、ということです。
密植させて株ごと収穫する方が向いているかもしれません。
スイスチャードを水耕栽培したようすと感想、次の水耕栽培への展望をおつたえします。
スイスチャードを水耕栽培してみました
近くのホームセンターで、トーホクのカラフルふだん草・虹いろ菜を購入しました。
タネをまくときは、いつもバーミキュライト培地の底面潅水方式でやるのですが、今回は、ココピートを容器に満たして、そこにバラマキで、たねをまいています。
なぜかというと、期限をすぎた葉物野菜のタネがいくつか残っていたので、それらを一気に播いて、スプラウトとかベビーリーフまでそだててみよう、そして消費してしまおうと考えていたのです。
もともと狭いベランダと部屋の菜園。
育てるスペースにもかぎりがあります。
スイスチャードのタネもその容器にまいて、ある程度そだったものをピンセットでひきぬいて、ペットボトルの自作水耕栽培容器に移植する計画にしました。
タネの特長にびっくり
スイスチャードのタネって、1粒からいくつかの芽がでるんですよ。 知ってました?
1粒から複数の芽が出ている画像が無くてすいません。
わたし実は、ホウレンソウをまだ育てたことがなくて、そのホウレンソウのたねの事を知らないのですが、、スイスチャードと同じ仲間のホウレンソウとかもこのように1粒から複数の芽がでるのかな?
他のやさいで、そんなタネを見たことがなかったのでびっくりです。
でもこの特長が、のちのちの定植のときに不便をかんじる原因となりました。
今までの水耕栽培のスタイルは、育苗した苗を1株づつペットボトル水耕栽培容器に定植していました。
ふつうの1粒から1つの芽が出るなら、その育った苗を定植するのはカンタンです。
ですがスイスチャードは、1粒のタネから複数の芽が出てくるので、定植するサイズまでそだった時には、1株だけを分離するのは結構大変でした。
だってその時点では1つのタネから出た複数の芽の根が絡まっていて、他を犠牲にしないと1つだけ取り出すのはむずかしくなっていたのです。
効率がわるく、もったいない気がします。
移植するのはあきらめて、密植状態のままで育てても良かったかもしれません。
結局、4株をなんとかとりだして、ペットボトルの水耕栽培容器に定植しました。
4株をペットボトル水耕栽培容器でそだてました
養液はいつものように、ハイポニカを1000倍に希釈したものからはじめました。
そして1ヵ月ほどかけて500倍にちかづけていきます。
生育はとても順調でしたが、チマサンチュなどとくらべると、伸びてくるあたらしい葉が上向きに立って伸びてきます。
定植穴にスポンジでゆるく固定しているので、葉っぱがヨットの帆のように風をうけてフラフラしちゃってました。
根もチマサンチュとくらべて、少なめな印象です。
それも手伝って、いつまでたっても株が安定しない状態がつづきました。
わたしの勝手な思い込みによる計画では、チマサンチュのように、外側の葉を順番に掻き採りながら長く栽培するつもりでいたんです。
ですが、葉が次々とでてくる感じではなく、とてもゆっくりです。
4株くらいでは、まとまった量を1度に収穫ができないことがわかりました。
おおきな誤算でした。
チマサンチュが、ほかのやさいと比べて、1株から収穫できる葉の数や、収獲期間も長いということ。
あらためてチマサンチュは、コスパ最強というのを認識しました。
葉の軸の色、見た目が美しいです
見た目は、葉軸のカラフルな色と、葉の濃い緑色のコントラストが美しく、観賞するやさいという点ではポイントが高いです。
ですが、やはりペットボトル容器に1株づつでは、ちょっとさみしいです。株の数が多い方が華やかなになって、見た目をより楽しめるとおもいます。
あと水耕栽培ならではの気付きなのですが、スイスチャードの根は葉軸の色と同じになります。赤い葉軸のものは、赤い根が生えます。
ただそれだけのことですが。
スイスチャードの水耕栽培は虫がつきやすいのか
ある日、午前中のあいだに、何者かに食害されました。
スイスチャード・害虫で検索すると、「害虫に食い荒らされることは少ない」というような記事を目にします。
ですが、わたしのベランダ菜園は、このスイスチャードを始めとして、ほとんどのやさいが虫に食われます。
虫が生息する近くで栽培しているせいかもしれませんが、虫に食われにくいのであって、食べられないわけではありません。
防虫対策はしておいた方がよさそうです。
オススメは1ミリ目合より小さい目のネットで覆うことです。
1ミリのネットだと潜り抜けるちっちゃい虫もいます。
卵を産み付けられて、幼虫に食い荒らされるんです。
完璧な害虫対策はないのかなというのが正直な考えです。
被害の兆候がないか、こまめにチェックするのが大事かなとおもいます。
今回の栽培では対策をしていませんでした。あたらしい葉が成長する前に、おおきくなっていた葉がどんどん食べられてしまうので、次の収穫ができそうにありません。
あきらめて、ここで栽培終了としました。
スイスチャードをたべてみました
冒頭でお話しした通り、味はホウレンソウそのものでした。
大きくなった葉は固くえぐみも多少でてくるので、熱をくわえた方が食べやすいとおもいます。
おひたしが定番な感じですが、熱をくわえすぎると、せっかくのカラフルな葉軸の色が抜けてしまいます。
オススメは、ベビーリーフや若葉くらいの大きさくらいで収穫して、生やサッと湯通ししてサラダにする方法です。
葉軸のカラフル色を楽しまなければスイスチャードじゃなくて良いのですから、単色のフダン草(うまい菜)やホウレンソウで十分ではないかとおもいます。
スイスチャードを栽培するには密植がよいかもしれません
スイスチャードを水耕栽培してみた感想をまとめます。
- スイスチャードのタネは、1粒から複数の芽がでる。これは、後で1株づつ移植しにくい。
- 定植後、葉の出てくる数やスピードが遅く、掻き採りながら栽培するのに向いていない。
- 虫に意外とたべられる。(イモムシ、バッタなど)
- 食べるには、葉軸のカラフルさを活かすために、火をあまり入れない料理がよい。
スイスチャードは、密植して株ごと収穫する方法が良いかとおもいます
上記のスイスチャードを水耕栽培した感想から、私が出した、スイスチャードの良さを活かした水耕栽培の方法は、培地にバラマキでタネをまいて、移植せずに密植のままそだてて、葉が大きくなりすぎる前に株ごと収穫する方法です。
培地にはココピートやハイドロコーン、もしくはバーミキュライトが良いのでは?とおもっていますが、今回の育苗でココピートを使用した感じでは、保水力がありすぎ、水はけが悪いという気がします。
つぎの機会にスイスチャードをそだてるときは、ハイドロコーンかバーミキュライトを培地にして、トライするつもりです。
さいごに
チマサンチュやリーフレタスなど、いままで育てた葉物やさいはスイスチャードよりも、1株あたりの収穫量が多かったです。
ですが、スイスチャードのカラフルさは、ほかでは見当たりません。
そだてているときも、収獲して食べるときも、このカラフルさを楽しみたいです。
1株の収穫量が少ない分、たくさんの株を植えてそだててみるつもりです。
1粒のタネから複数の芽がでる特長も活かしたいですね。
今回、他のタネの消費のために、ココピートにバラマキでタネをまきましたが、次は、いつものようにバーミキュライトを入れたプラカップに少量づつタネまきしようとおもいます。
そしてそのまま移植せずに養液栽培する方法を思案中です。
そんな妄想もたのしいですよ。
妄想の中では、やさいたちは、すくすくそだってくれます。(笑)
それでは また。
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