ハーブの一種であるディル。草丈が1メートルくらいになるハーブです。ハーブとして使用するのは主に葉の部分です。タネも使えます。花が咲くとタネが熟すまでまちます。
そうして、またタネからディルを育てています。
最初は、友人の勧めでディルをそだてはじめました。毎日使うことはないのですが、独特の風味が癖になり、我が家ではサケなどの魚料理やピクルスの香りづけにはなくてはならないハーブになっています。
ですから毎年栽培しています。ですが実際には、うまく育てられているとは言えないのです。
ディル栽培の、特にむずかしいなと思う点をお伝えします。
土寄せが必須?なディルの育苗
わたしの地方(南関東)の寒さでは、ディルが枯死せずに冬越し出来ます。
なので、いつもの栽培サイクルは、夏に採れたタネを秋に蒔いて発芽させて苗のまま越冬し翌年の春から夏にかけて葉を収穫しつつ初夏に花がさいて実をならせてタネをとる、という流れになっています。
さて、問題なのがその発芽と育苗なのですが、わたしのウチのディル苗だけですかね?成長していくにつれて、土寄せが必ず必要になる伸び方をするのは。
そのディルの発芽のようすがコチラです。
特に問題がなさそうに見えるでしょ。でも実は、ディルが成長していって立派な株のもとになる部分は、双葉の葉が生えているところなんです。
つまり双葉が生えているところまで土寄せ等が必要になるということです。実際にもう少し育ったところの画像はコレです。
そして、双葉の生え際まで、土を足してあげます。
増し土 (土寄せ))をして様子を見ていました。そして12月には、下のような立派な苗に育ちました。
植え替えを強行してみた(土寄せの代替案)
先に書いたように、最初のうちは、双葉の生え際まで土を寄せていたのですが、複数の苗のポッドではそれぞれの苗の双葉の生えている場所の高さが違っていたりして、増し土の量をどれくらいにするか悩むときもありました。
それで、もう一つ試してみたのが、直根性で移植を嫌うといわれているディルをやさしく掘り起こして高さを合わせてから移植つまり植え替えをするという方法でした。
ネット上でいろいろ読んでみると、直根性のやさいを植え替えしたらやっぱりちゃんと育たない、というような情報も散見できます。
それでも植え替えを強行したのは、理由というか、根拠がありました。
普段、わたしは水耕栽培でやさいをそだてています。タネからそだてた苗がある程度大きくなってから、水耕栽培容器に移植します。水耕栽培しているすべてのやさいで植え替えの工程をおこなっているのです。
たしかに植え替えしたことが原因で途中で枯らしてしまう場合も無くはないのですが、たまにあるくらいで、根さえあまり傷つけなければ直根性の品種でも植え替えはできるんじゃないかと感じていました。
それで、物は試しに植え替えをやってみました。バラマキで発芽したディルの苗をやさしく掘り起こして、1つ1つ位置を合わせて植え返しました。
そして培土に穴をあけて苗を入れてあげました。
昨年(2020年秋)に初めて、高さを合わせるための植え替えをやってみたのですが、ほとんどが枯れずにうまく順応してくれました。
今年(2021年)は、10月26日におこないました。どうかうまく根付いてほしいです。
これらの経験によって、ディルの育苗をするときは、土寄せをするか、植え替えをするかの方法どちらかで、双葉のはえている位置が培地と同じ高さになるようにした方が良い気がしています。
害虫の対策は必須で、防虫ネットがおススメです
春になって気温が上がってくると、ディルの苗も一気に大きくなってきます。そして虫たちも活動が活発になってきます。
ディルの葉を食害するのは、蛾や蝶の幼虫です。ディルの葉は細かい形をしていて、そのため幼虫を見つけるのが結構たいへんです。
目を皿のようにして、見つけては捕殺を繰り返すのですが、全部を捕まえるのは至難の業です。虫たちがこっそり卵をうみつけるのでしょう。まさにイタチごっこ状態、終わりがみえません。
ことし(2021)のディル栽培では、6ミリ目の防虫ネットを袋の形状にしたものを上からすっぽり被せてみました。防虫ネットは、ホームセンターで購入して、妻のミシンを借りてネットの端をコのに縫っただけの簡単なものです。
結果は、ネットの効果はかなりありました。ただ、収獲とか移動の際に防虫ネットを外すからか、虫が侵入していることがありました。ネットを被せていなかった年と比べたら、幼虫の捕殺に費やした時間は、ほとんど気にならない程度です。
残念なのは、その見た目です、ネットをしなければ、ふさふさに茂ったディルの姿をながめる事ができます。防虫ネットの中で窮屈そうにしている姿はチョットかわいそう。
虫が飛来することがない環境にお住まいの方(たとえば高層階のマンションなど)は、このようなネットをする必要はありません。うらやましい。
虫がきらいで捕まえたりすることができないひとは、ネットを使う事をおすすめします。わたしも見た目よりもディルが元気よく育ってくれた方が良いので、来年も防虫ネットを使う予定です。
ディルのいちばんの難敵は、うどんこ病です
うちで、ディルがかかる最もやっかいな病気がうどんこ病です。毎年かならず発病します。
うちのベランダが、うどんこ病が発症しやすい環境なのかもしれませんが、その対処には本当に苦労しています。
うどんこ病は色々な植物に発症します。特にディルはその繊細な葉の形状からか、うどんこ病にかかったら、その部分が治ることがありません。これまでに、うどんこ病に効くとされている市販スプレーをいくつか試しています。
うちのベランダでは、葉っぱが固いというかしっかりしたもの、たとえばミニトマトとかは市販スプレーで治癒したことはあります。いままで、ディルの葉は治らず萎れてしまいます。
うどんこ病は、適温状態で風通しがわるく、過湿と乾燥をくりかえす場所で発症しやすいと言われています。なので湿り気を切らさないように、こまめに葉に水をスプレーしたこともあります。でも効果はあったかはわかりませんでした。
いまのところ、ディルに関しては、うどんこ病の発症をできるだけ早くみつけて、発症部位を取り除くことしかできていません。
春から夏にかけての時期に発症したものは、発症から全体にまで広がるスピードが速いです。切除が追いつかないです。
やがて全体に広がって、花や実まで被害が及んでしまいます。
さいごに
2021年の秋、植え替えをして、高さをそろえたディルの苗がそだっています。植え替え(2021年10月26日)から葯半月ほど経ちました。
まだ成長は止まったままな感じです。明らかに枯れてしまった株は出ていないです。
水耕栽培の定植の時もそうですが、植え替え後に成長が止まってしまうのは、普通に起きることなので心配していません。
ディル苗の植え替え、たぶん大丈夫です。
スマホで、うどんこ病対策で検索していたら、重曹スプレーがうどんこ病に効くと出ていました。来年はそれを試してみようかなと思っています。
モフモフの葉が茂ったディルの姿、ディルマヨネーズで食べるサーモン料理、どちらもオススメです。是非、ディルの栽培にチャレンジしてみてくださいね。
それでは また。
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