ドワーフトマトプリティーベルのタネを採って育ててみるというこのチャレンジは、初めて収穫できた実から採種してやってみたのですが、うまくいきませんでした。
順調にそだって、花が咲いて実も膨らんできていたのに、、残念です。
あきらめきれないので、追加で種まきしました。もう一度挑戦してみることにしました。
9月も半ばをすぎています。
これからうまくそだったとしても、開花は冬になりそうです。
なので、最初から室内で栽培することにしました。
ドワーフトマトプリティーベルの実のタネを採って、どのように、F2(2代目)を室内栽培したのか、その育て方と栽培の様子をお伝えします。
ドワーフトマトプリティーベル
まずドワーフトマトプリティーベルについてです。
もう知っているという方はココはとばしてくださいね。
ドワーフトマトプリティーベルは、いわゆる矮性のミニトマトで、草丈がおよそ50センチくらいに収まる芯どまりの品種です。
トマト専門で育種をてがけるテピアシードさんが生み出した交配品種で、有名な園芸家さんがプロデュースに関わっていたそうです。
ドワーフトマトプリティーベルの特長は、コンパクトな草丈と姿にはアンバランスなほどの鈴なりの実がなり、その実は甘味、酸味とコクをそなえた三拍子そろった味を持つという点です。
コンパクトで、陽当たりや温度の環境をととのえれば、出窓などの室内での栽培も可能です。
育てても食べても魅力いっぱいのドワーフトマトプリティーベルですが、まだどこでも手に入るほどは出回っていません。
タカグリーンフィールズさんと日光種苗さんの2社が苗を生産して、いくつかの園芸店やネット通販をつうじて販売されてるようです。
わたしは練馬区のオザキフラワーパークさんで購入しました。
また上手に栽培すると(これがなかなか難しいのですが)また伸びた脇芽が花をつけて実が成ります。
それで一年に数回の収穫が可能なのだそう。
プロデュースした園芸家さんは同じ株を二年半も栽培したことがあるそうです。
わたしも実を全部収穫したあとに、枯れた葉や茎を切って、脇芽の成長を見守ったのですが、生長点が萎縮したようになって、それ以上育ちませんでした。
同じ株を長く栽培するというのがうまくいかなかったので、採ったタネをまいて育ててみることにしたわけです。
ただドワーフトマトプリティーベルは交配種ですので、そのタネをまいてそだてても、親のプリティーベルと全く同じものにはなりません。
苗の販売時期はとっくに終わっていましたし、その当時、プリティーベルのタネが売られているかも知りませんでした。
あとになって知ったのですが、ドワーフトマトプリティーベルのタネは、この品種を育種をした(株)テピアシードさんが100粒単位ですが販売しています。
ちなみに、プリティーベルのタネとしては、販売されていませんが、同じドワーフトマト品種です。
室内栽培のやり方
栽培した場所や環境、設備(道具)は以下の通り。
うまくいくか不安でしたが、陽当たり(実際は日光の替わりにLED)と温度を確保することを意識しました。
栽培の場所
コチラは翌年(2020)の画像です。
当時も同じような感じで室内栽培していました。
集合住宅の1階に住んでいます。
いつも野菜をそだてるのに使っているベランダは完全な東向き。
今回使用した場所は物置スペースと化している4畳ほどの部屋。
ベランダとは真逆の西向きです。
すりガラスの窓がありますが、少しでも窓越しの陽ざしが当たるようにカラーボックスを横にして、そこに栽培容器をならべました。
LED照明
LEDライトは、アクロ トライアングルを使用しました。今も使用し続けています。
過去に、真東向きのベランダ菜園の日照時間を補おうとLEDライトをネットで購入し使ったことがあります。
植物の生育に必要な波長の青と赤のLED
明かりを点けるとあやしさ満点でした。
しかもあまり効果を感じることができませんでした。
あの赤紫色のライトに照らされたら、実際の葉や茎の色具合がわかりづらいんです。
育ち具合も自然な色あいで観察したいと、その時強く思いました。
で、いろいろ探して決めたのがコチラ。
水辺の環境を水槽に作って楽しむアクアポニックスやテラリウム用のLEDライト、アクロ トライアングル(アクアポニックス、テラリウム用)です。
陸生植物により適した波長のLEDをそなえた商品で、観賞と植物育成を目的にしています。
白色LEDと赤色と青色LEDがバランスよく配置されています。
ただ野菜を育てる用ではありません。いえいえ、野菜類も陸生植物ですね。(笑)
やさいがうまく育つか、ましてお日様大好きなトマトが室内栽培とLED照明でうまく育てることができるのか。
かなりの高額でしたが、すんなり注文してしまいました。
おそるべし。
ドワーフトマトプリティーベルの魅力に魅せられてしまった自分です。
結果からですが、このLEDライト超おススメです。
外気温がそれほど低くないとき、陽が入る時間帯は部屋のカーテンをあけて、すりガラス越しの陽ざしを活用しました。
陽ざしの入らない午前中の6時間はLEDを点灯。
気温がかなり下がってきたと感じる頃から保温のためにカーテンは閉め切って、LEDライトを一日約12時間つけました。
温度(寒さ対策)
生育に必要な温度をは5℃くらいと言われています。なのでこの温度より下がらないようにするためにビニールシートをLEDごと覆うようにかぶせました。
このLEDライトは点灯時はそこそこの熱をもつので、その熱も保温に利用しようという考えです。
実際に寒さがきびしくなるにつれて、ビニールシートを二重にしたりアルミシートを重ねたりしました。翌年(2020年)の早春のころにはプチプチシートをさらに被せました。
秋栽培の記録
栽培の様子の前半、種まきから開花までを解説します。
濡らしたティッシュに種まきしました
9月22日(2019)に種をまきました。ちゃんと芽が出てくれるか心配なので、濡らしたティシュにまいて毎日チェックしました。
9月25日(種まきから3日後)根がほんの少しでてきました。
(注)当時の画像ではありません。ですが、まったく同じやり方でした。
バーミキュライトを培地に、底面給水で、育苗しました
9月28日(バーミキュライトの培地に移して3日目) 双葉がでてきました。
根がまだ張っていないのとバーミキュライトは軽いので、上から水を上げると苗が倒れやすいです。
それで底面から給水する方法をとっています。
このやり方は、バーミキュライトが自ら保てるだけの水分を吸い上げるので、培地の湿度管理がとってもラクです。
どの苗も順調です。
浅型水耕栽培容器(マイバージョン)で養液栽培スタートしました
本葉4枚目がでてきて、根もプラカップの底から出て伸びてきました。
10月15日、ハイポニカ1000倍希釈の養液で液肥水耕栽培をスタートしました。
容器は浅型水耕栽培容器(マイバージョン)を使いました。
6株まで選別。そして蕾をみつけました
秋が深まる中、それに負けじとドワーフトマト苗が成長しています。
11月3日、 葉が7枚展開して、かなり葉が込み合ってきました。
場所に限りがあるので育ちのよさそうな6株をえらんで3つの容器に2株づつ定植しました。
このときはどの苗も元気です。
ドワーフトマトとは言えすべての苗をそだてるには、容器の数も、場所も足りません。
かわいそうですが選別して6株に減らしました。
6株すべてにつぼみが確認できます。
ここまでベランダで育てた時と変わらない育ちっぷりです。
ただ前回もこのあたりまでは良かったんだよなあ。
不安が頭をよぎります。
このころから養液補充の時に500倍希釈を足して、少しづつ1000倍から500倍になるようにしました。
やっぱり出ました変色や萎縮の症状
つぼみも小さいままですし、葉は固そうで、しかも丸まってきました。
12月になると6株中5株が葉や茎や蕾などに葉色の変化やねじれや萎縮といった症状が出始めました。
あっという間に症状が進行していきました。マズい!
症状からみてさびダニかな?なんとか枯らすまいと使ってみたのが住友化学園芸のアーリーセーフという商品。
300倍希釈液を4日に1度散布してみました。
症状の広がりは止まりましたが、変色した葉や茎、萎縮した蕾、表面がガサガサした実は、元に戻らないままです。
症状がほとんど出なかったA株と奇跡の脇芽をのばしたB株
4株は弱っていく一方です。
ですが、残りの2株はよく頑張ってくれています。
下の画像はA株、ほとんど症状が出ないで育ったすごく強い株。
最初の頃は葉の色味が他の苗や親であるプリティーベルと違っていて、変わってんなーこの株!なんて思っていました。
葉の色味が、暗い緑色をしていました。
そしてこちらがB株。
あちこち変色や萎縮がみられていた株。
アーリーセーフ散布中に出てきた脇芽が元気に成長し復活した株。
脇芽はきれいな緑色をしています。
さいごに
クリスマスイヴの日。
はじめての秋の栽培。
はじめての室内栽培。
はじめてのLEDを使った栽培。
すべての株がうまくそだってはいませんが、2株が生き残ったというこの結果にはとても満足しています。
いままでクリスマスに花が咲いたミニトマトを眺めたことはなかったですから。
来年はもう少し早く種蒔きして、クリスマストマトやお正月トマトを収穫したいなあと期待しています。
こちらの期待する通りにはいかないとおもいますが。
ともかく、A・Bの2株だけですがこのまま年を越せそうです。
春には実が収穫できるかな。
ドキドキやワクワクはまだ続きそうです。
それでは また。
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