おすすめの水耕栽培しやすい葉物野菜と言えば、チマサンチュです。これまで何度も、チマサンチュを水耕栽培でそだててきました。
アオムシやアブラムシなどの害虫はつきますが、成長も速く、掻き採りしながら長く収穫できる野菜として、おすすめしてきました。
ですが、今年(2021)の秋栽培は、いつもと様子です。
8月に室内で種まきして、秋冬用のチマサンチュを育てはじめました。夏の暑さがおそくまで長引いたせいで、室内温度が高すぎたのか、ヒョロヒョロの苗になってしまいました。
2021年 秋のチマサンチュの水耕栽培のようすをおつたえしながら、徒長の原因と対策、育てる時の注意点などを、まとめてみました。
あなたのチマサンチュの水耕栽培のヒントになることがあれば幸いです。
チマサンチュ苗の徒長の原因。結局、種まきの適期はいつなの?。
2021年8月24日
室内で、チマサンチュの種まきをしました。バーミキュライトを入れたプラカップに、一晩給水させたタネをピンセットでていねいに埋める方法をとっています。
気温も室内温度も高いせいか、翌日には発根し、わずか10日ほどで本葉が出はじめました。プラカップの底からも根が出てくるほど伸びてきました。
ただ、姿が貧弱な感じです。こんなに徒長するなんて。タネまきと育苗の方法は変えていないのに。
昨年と今年の違いは、1ヵ月早くタネまきをしたこと。それとチマサンチュのタネをあたらしく購入したこと。
たねまきの時期が早すぎたのかもしれない。
タネ袋に記載されていた蒔き時は、秋まきだと中間地で8月の半ばから10月半ばとなっていて、早く蒔きすぎたということはありませんでした。
ただ、注意書きに、「暑い時期の種まきは発芽不良やトウ立ちの原因になります」と書いてありました。
発芽適温は20℃、生育温度は、15℃から20℃とあります。
なので、チマサンチュの秋の蒔き時は2ヵ月の蒔き時の中でも暑さが和らぐ後半の10月になるあたりからが良いかもしれません。
タネ袋の裏書にある、まきどきと発芽適温そして生育温度のすべてを満たす時期を、そだてる場所と照らし合わせて見きわめることが大事だとおもいました。
いったん徒長した苗を良い状態に戻すことはできないです。農家さんなどでは「苗半作」という言葉があり、苗づくりがいかに大事か伝える言葉だそうです。
2021年9月3日、タネまきから10日。
チマサンチュの苗を、ペットボトル水耕容器と浅型容器に分けて定植しました。徒長した苗だけど、がんばって立派にそだってほしいです。
チマサンチュ苗の定植するときは、ペットボトル水耕栽培容器がおすすめです。密植はNGです。
苗の時点で徒長していたので、定植後の成長にも大きく影響しています。
特に浅型容器に数株まとめて植えた方の徒長がひどいようなのですが、これはなぜでしょうか。
栽培時期を早めたことによる徒長というよりも、1つの水耕栽培容器に複数の株を植えたことで、密植のような状態になり、それぞれの株が遠慮しあって育ったからかもしれません。
そんなことあるのかな?
チマサンチュだけでなく、ほかの葉物野菜、たとえばリーフレタスやロメインレタスなども、過去に同じような傾向がみられました。
1株当たりの養液量や容器スペースは、複数用の浅型容器も1株用のペットボトル容器も、あまり違わないとおもいます。
でも、複数を植えた容器の株のほうが、徒長しているように見えます。
同じ場所(同一の容器内)で、苗どうしの根がふれあったり、絡まったりすることが、原因かもしれないです。
はじめてチマサンチュを水耕栽培するなら、1株用のペットボトル水耕栽培容器をつかって始めるほうが良いかもしれません。
または、浅型水耕栽培容器をつかっても、欲張らずに、1容器に2株か3株くらいにすれば、単株のペット容器の栽培と変わりなくそだつかな。
想像で、ものを言い過ぎました。
良く見ると、ペット水耕容器の株も、徒長していますね。今回の徒長の1番の原因は、高温時に種まき育苗したこと。それに尽きるとおもいます。
結局、先の話に戻ってしまいましたが、苗半作! 最初が1番大事なのかもしれません。
タネの蒔き時を見極めることが、徒長しない苗をつくることにつながります。
容器の違いによる、育ち方、徒長のしかた、については、もう少し栽培を重ねて検証していきたいとおもいます。
寒さ対策は、霜が直接あたらないようにすること。
今、収獲できているチマサンチが春まで持たないことを想定して、追加の種まきをすることにしました。
2021年11月蒔き苗をペットボトル容器と浅型水耕栽培容器に定植しました。
ただ定植をする頃には寒さもきびしくなってくるので、外気の冷気ができるだけ直接あたらないように、ベランダの奥側で育てていこうと決めました。
昨年までの栽培では、株が大きく育ってからはベランダ外側でも問題なく育ってくれていました。
でも今回は、まだ苗の状態です。茎も細く、葉っぱも薄くて、見るからに霜や冷気に弱そうです。
日の当たる時間が減っても、冷気に少しでも当たらないようにする方が枯死させず済むのではないか。
ベランダの手前側と奥側、たった1メートルくらいの差が、生き延びるか、枯死するかの境目なのだ。
たぶんだけど。
2021年12月28日、ここ関東地方にもかなりの寒波が訪れています。昨年、1昨年よりも体感的に寒い気がするー、今年の年末です。
いまのところ、チマサンチ苗は無事です。がんばって寒さを乗り切ってほしいです。
この冬は、いまのところ虫がついていません。
いままで、チマサンチュを水耕栽培していて、春先に黒いアブラムシがたくさんついたことがありました。
チマサンチュは、キク科に属します。キク科のやさいは一般的に虫が付きずらいとされています。
また、春夏の栽培では、コナガの幼虫と思われる虫がついて、葉っぱの裏側こっそり食べられてしまう被害もありました。
今年の秋栽培では、いまのところ、虫の被害はでていません。すぐ隣でそだてている金町コカブの葉には、緑色のアブラムシが葉の生え際付近に、びっしりと付いているのを見つけました。
強い風があまり吹き込まないので、すぐに隣のチマサンチュに移ってくることはないとおもいますが、
何を使おうか迷っていて、もう少しこのまま様子をみようとおもいます。
さいごに
今回のチマサンチュの秋栽培のタネまき。ちょっと早すぎました。8月24日じゃ、夏でしたね。
これからは、タネ袋に書いてある、蒔き時、そして発芽適温、生育温度などしっかり見て、チマさんの身になってよーく考えてから,タネまきをしなければ、いけません。
徒長ぎみに育ってしまったけれども、チマサンチュは、やっぱり他のレタス類と比べて、成長がはやく、そして、とっても育てやすい野菜だとおもいます。
上に伸びているものの、早く蒔きすぎた株も、いくらかは収穫できそうですし、あとまき(リカバリー用)の株も、生育がゆっくりですが、寒さに耐えながら春を待っているようです。
2022年になって、今度は、春蒔きの季節です。
チマサンチュ、わたしが使っているのは、トーホク交配の焼肉レタス・チマサンチですが、春蒔きの蒔き時は、中間地で1月から5月とかなり幅があります。
発芽適温20℃、生育温度15℃から20℃、すべての条件をクリアできる時期や環境を見極めて、チマサンチの春の種まきをしたいとおもいます。
とは言っても、おおざっぱですけどね。(ダメじゃない)。
カンタンな水耕栽培の装置で、野菜をそだてはじめるには、文句なしに、1番おすすめの葉物のやさいです。
チマサンチュを是非育ててみてはいかかですか。
それでは また。
2022年もいろいろ水耕栽培をたのしみたいとおもいます。
コメント