リーフレタスのマザーグリーンをベランダで水耕栽培しています。
マザーグリーンはタキイ交配さんの品種。パリッとした玉レタスに似た食感が特徴のリーフレタス、と説明書きがあります。
そだてて、食べてみた感じは、玉レタスに似てるとは感じませんでしたが、味はとてもおいしいし、タネもまだ余っているので、つづけて栽培をしています。
ただ、気になることがあります。
これまでの水耕栽培の方法では、リーフレタスやロメインレタスの何割か(2割から4割くらい)の苗が定植後に萎れてダメになっていました。株元が黒化して根と分離してしまいます。
ハッキリした原因と病名はわからないままですが、生育の途中で枯れてしまうのはもったいないし、どうにかしたい。
もしかしたら、スポンジで挟む植え替えの方法が、発病?に関係しているかもしれないです。
リーフレタス・マザーグリーン水耕栽培の症状について、そして、あたしい水耕栽培方法での栽培のようすをくわしくお伝えします。
これまでの水耕栽培の方法と、マザーグリーンに起きた症状。
これまでの水耕栽培方法
わたしが、水耕栽培でやさいをそだてはじめたのは、あるブログがきっかけでした。ブログ・「水耕栽培100円グッズで始めてみました。」です。
基本的に、この方のやり方をマネて水耕栽培をしてきました。
そのやり方は、バーミキュライトの培地で種まきから育苗をし、その後、定植時には根についた土(バーミキュライト)を洗い流してから、スポンジで挟んで、水耕栽培容器の定植穴に留めるんです。
リーフレタス・マザーグリーンを育てる以前には、矮性ミニトマトのレジナ、チマサンチュ、シシトウ、などを同じやり方で育ててきました。
どれも元気にそだってくれました。
ちなみに液肥はハイポニカを規定希釈より少し薄めに作ったものに、フルボ酸アタックT1を数滴くわえて使っています。
リーフレタスにおきた症状
ところが、2020年の秋、リーフレタス・マザーグリーンをそだてたときです。これまでになかった症状がおきました。
定植したすべてのリーフレタスの苗に起きるわけではありませんが、2、3割くらいの苗がその症状にかかってしまいました。
定植したときにスポンジで挟んだ部分、つまり株の根元(根が生えているところの少し上)が、黒く細くなっていって最後には切れてしまうのです。
スポンジで挟んでいる部分なので、いつ症状がおきているのかわかりません。
苗全体がぐったり萎れているのに気が付いたときには、切れる寸前か、すでに切れてしまっていて復活させることはできない状態になっているんです。
ネットで、レタスに起きやすい病気について調べてみました。細菌による病気にかかりやすいとありましたが、うちのリーフレタスに起きている症状とまったく同じで、この病気だと確定できるものは見つかりませんでした。
植え替え(定植)のとき、細かい傷がついてそこから細菌が入ったのか、それともスポンジで挟んでいる部分が乾燥しすぎている、または、結露して湿気がありすぎるのかも。
ただ、細菌による病気だとすると、養液を介して容器内のすべてに感染してしまいそうですが、それは起きていません。
1容器の6~9株のうち、2~3株くらいです。すべての株が枯れるわけではありません。養液も取り替えませんでしたが、残りの株は無事にそだちました。
でも、すべての苗を上手くそだてたいですよね。
プラカップを使ったあたらしい水耕栽培の方法。2つの方法で定植しました。
そこで考えたのが、種まきから育苗を、バーミキュライトを入れたプラカップで行い、水耕栽培つまり養液栽培に移行するときには、プラカップごと水耕栽培容器に移植する方法です。
これなら、移植によって株がキズつくこともありませんし、スポンジも使いません。苗に全く触らずに触らずに定植できます。
タネまきから育苗は、不織布のお茶パックをセットしたプラカップにバーミキュライトを入れたものを育苗ポッド代わりに使用しました。
苗が、本葉が展開し、根がプラカップの底から出てきたら、水耕栽培容器にプラカップごと移植するのです。
つまり、水耕栽培容器への定植作業は、育った苗が入ったプラカップを定植穴にはめるだけ。
苗にはもちろん、移植をする人間にも、ほとんどストレスがかかりません。定植作業は、あっという間に終わります。
まあ、このやりかたに合わせた準備が必要になります。プラカップの加工や水耕栽培容器の栽培面にプラカップに合わせた穴あけ作業など、それなりの手間がかかります。
また、プラカップの大きさに穴をあける作業は、ミニルーターやドリルなどの電動工具があると便利です。カッターで円形に穴をあけるのはかなり難しいです。ケガしないよう気をつけてください。
リーフレタス・マザーグリーンをあたらしい水耕栽培方法と従来の方法でそだててみました
実際にリーフレタスをプラカップを使って育苗し、①プラカップごと水耕栽培容器に定植する方法、そして従来の②スポンジではさんで定植する方法の両方で、そだててみました。
リーフレタスの種まきから育苗
2021年3月19日、24日
プラカップに不織布を重ねてバーミキュライトを入れたものに、リーフレタス・マザーグリーンのタネをまきました。
種まきから育苗までは、プラカップでおこないます。そして、ここまでは、室内のLEDの下でそだてています。定植後ベランダへ移動します。
マザーグリーンの種は、ペレット種子です。
通常は、そのまま播いてたっぷり水を与えるとありますが、わたしの場合は、1晩吸水させたらコーティングが割れて種子が出てきたので、種子のみをバーミキュライトの表面にまいています。
3月29日
無事に発芽しました。
生長はゆっくりですが、順調にそだっていきました。
カップごと定植とスポンジではさんで定植。
4月20日(種まきから1ヶ月と少し)
だいぶ本葉もでててきて、根ものびてきました。チマサンチと比べると成長が少しゆっくりです。
リーフレタス・マザーグリーンの苗を定植しました。
カップで発芽させて育苗中に間引きして、一本だけにしそだてました。4月7日に、カップごと水耕栽培容器に定植しました。こちらは、1容器に2カップ。つまり2苗です。
また、もう片方は、カップで育苗した苗を全部使います。バーミキュライトを洗い流して、1本1本スポンジではさんで水耕栽培容器に定植しました。
スポンジではさんだ苗に根腐れ?が発生しました。
5月に入ってレタスらしい姿になってきました。どちらの苗も今のところ、例の症状はでていません。
ところが、、
5月8日
スポンジではさんで植えた苗が1つ倒れて萎れていました。そっと挟んだスポンジを開いてみると、例のあの症状です。黒く細くなって折れていました。
下の画像は、昨年のものですが、まったく同じ症状です。
結局、そのあと、もう1株が同じ症状でダメになりましたが、残りの株は無事でした。
プラカップごと定植した2苗は、どちらも大丈夫でした。
リーフレタス・マザーグリーンの収穫
5月25日(種まきから67日)
プラカップごと定植した、リーフレタス・マザーグリーンを収穫しました。
育ち具合もいい感じです。スポンジではさんだ苗よりも早く大きくなりました。
移植時のショックが無く、1容器2株なので、周りの株を気にせずに育ったのでしょう。
さいごに
リーフレタス・マザーグリーンを2つ異なった定植の方法でそだててきました。
予想通り、プラカップごと定植した株には、根腐れっぽい病気は発生しませんでした。そして、スポンジで定植した2株には病気が発生しました。
大事にそだてて定植作業をしてからダメになってしまうのは、つらいですが、残って無事に育ってくれる株もあります。
今回は、定植した苗の3分の2が残りました。
かたや、プラカップごと移植する方法の場合は、プラカップで育苗中に間引き作業をします。1カップに3株育っている中から一番元気なものを残して、他はカットするんです。
つまり、発芽して育つ苗の数からは、どちらのやり方でも、いくらかの犠牲?は発生することになります。
わたしの気持ちですが、そだてている途中で、対策がわからない病気でダメになるのが嫌です。これからは、育苗した苗をプラカップごと定植する方法でしていきたいとおもいます。
もちろんリーフレタス・マザーグリーンとロメインレタスに限ったはなしです。
背の低い、葉物野菜は、スポンジではさんで定植するスタイルが1番効率が良いとおもいます。
それでは また。
コメント